大腸カメラ|もとむら内科・内視鏡クリニック|福岡市南区の消化器内科・内視鏡内科

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大腸カメラ

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大腸カメラ検査とは

大腸カメラ

おしりからカメラ(内視鏡)を挿入し、一番奥の盲腸から直腸までの全大腸と小腸の終わりの部分を観察し、ポリープやがん、炎症の有無などを調べます。必要に応じて、大腸ポリープの切除や、組織の採取(生検)を行います。
大腸がんの多くは良性の大腸ポリープから発生します。つまり、良性のポリープの時点で切除することが大腸がんの予防になります。また、大腸がんはかなり進行するまで自覚症状が出にくいため、下記に該当するような方は症状がなくても、早めに大腸カメラ検査を受けることが早期発見につながります。早期に発見できれば内視鏡で切除できる場合もありますし、何より根治の可能性が高まります。
大腸カメラ検査は、「痛い」とか「恥ずかしい」というイメージがあるかもしれません。当院ではそういった心配や不安を最小限にすべく、高い技術を持った医師が丁寧に検査を行い、検査や前処置の環境にも配慮しています。

地域のみなさま一人でも多くの方に大腸カメラ検査を受けていただき、大腸がんの予防と早期発見、治療に貢献したいと考えています。

安心して検査を受けていただくために

検査前に下剤を飲んでお腹を空っぽにする「前処置」が必要となりますが、ご自宅で下剤を飲むのが不安な方のためにトイレ付個室を完備しており、ゆっくりと安心して準備をしていただけます。検査は他の患者様からは全く見えない個室の内視鏡室で、この道30年以上の経験を持つ院長が直接担当いたします。
最近ではお薬で眠らせて検査を行う病院も増えてきましたが、そういった方法が普及する以前から大腸カメラを行ってきておりますので、お薬を使わなくてもたいして痛がらせることなくカメラを挿入できる技術を身につけております。そういった技術がないと痛みや苦しみを消すために薬の量が増えてしまい、危険な副作用のリスクも高まります。当院では、熟練した技術によって、お薬を使う場合であってもその量を最小限にして、体への余計な負担が生じないようにすることができます。
前職の病院では、以前の検査で「痛くて途中で止めた」「挿入が難しく奥まで入らなかった」といった方を近隣の病院から数多くご紹介いただき、検査を完遂させてきた実績があります。そういった方も是非ご相談ください。
「お尻が見えて恥ずかしい」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、検査のときには専用のパンツを着用いただき照明を暗くしタオルを掛けて行いますので、見られる羞恥心が起きないよう最大限配慮しています。ご希望があれば検査中画面を見ていただいて、解説しながら検査を受けることができます。

大腸ポリープを見つけるには

大腸ポリープを見つけるには

せっかく内視鏡検査を受けていただいても、検査する側がポリープを見落としては何にもなりません。小さなポリープもきちんと見つけるためにはちょっとした異常を見逃さない目と、大腸の中のヒダや曲がり角の裏まできちんと観察できる技術が求められます。そういった技量の指標としてADRという数値があります。
ADRとはAdenoma Detection Rate(腺腫発見率)の略で、大腸カメラ中に腺腫(腫瘍性ポリープ=がんになるタイプのポリープ)をどれくらい発見したかを表すものです。ADRが高い医師に検査を受けた方が大腸がんによる死亡リスクが減少することが知られています (Corley et al. N Eng J Med 2014)。
一般的には熟練した内視鏡医でADR40-50%程度と言われています。私が前職の病院で算出した数値は61.3%でした。対象となる患者様によって数値は多少変動しますので、あくまで参考値ではありますが、見逃しは少ないと言えると思います。ADRを公表している病院やクリニックはごくわずかですが、当院では定期的に公表していく予定ですので、ひとつの参考にしていただければと思います。
当院では、さらにAI(FUJIFILM社製CAD-EYE)を導入しており、更なるポリープ発見率の向上に努めています。AIは先ほど述べたADRを上昇させる効果があるといわれています。しかし、せっかくのAIも画面に病気がとらえられなければその威力を発揮することはできません。大腸の隅々まできちんと観察できる技術があってはじめてAIの威力が発揮されます。人の目とAIの目で見落としのない最高品質の大腸カメラ検査を行い、大腸がん予防に努めてまいります。

大腸ポリープ切除

内視鏡で行うポリープ切除には少ないながらも出血や穿孔(穴があく)といったリスクがあります。切除にはいくつかの方法がありますが、入院設備のないクリニックでは夜間休日の緊急対応ができないため、基本的には外来(日帰り)で治療可能な比較的小さなポリープを対象に、出血が少ないとされる「電気を使わない方法」でポリープを切除します(コールドポリペクトミー)。ポリープ切除の際には痛みは全くありません。入院の必要があるような、大きくて出血リスクの高いポリープについては、入院設備のある専門の病院をご紹介いたします。

大腸カメラ検査を受けるタイミング

  • 症状(血便・お腹が張る・腹痛・下痢・便秘)がある方
  • 過去に大腸ポリープがあった方
  • 40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方
  • 大腸がん検診、健康診断で異常(便潜血陽性)を指摘された方
  • 血縁者に大腸がんになった人がいる方

大腸カメラ検査でわかる疾患

  • 大腸ポリープ
  • 大腸がん
  • 炎症性腸疾患(クローン病、潰瘍性大腸炎)
  • 大腸憩室症
  • 粘膜下腫瘍
  • 虚血性大腸炎
  • 痔核
  • 感染性腸炎

大腸ポリープ

よほど大きくならない限り症状は出ません。腺腫というタイプの良性のポリープはがんになる可能性があります。定期的に大腸カメラ検査を行うことでポリープの早期発見が可能となり、内視鏡で切除することができます。10ミリ程度までの大腸ポリープであれば、日帰り切除を行うことができます。

大腸がん

大腸がんによる死亡者数は増加傾向にあります。初期には症状がなく、気付かないうちに進行するため、早期発見や予防の意識が大切です。大腸カメラ検査を受けるタイミングをご参照いただき該当する方はご相談ください。

潰瘍性大腸炎

大腸の粘膜に慢性の炎症が起きる病気で、難病に指定されています。下痢や粘血便、腹痛、便意促迫(トイレに駆け込む)などの症状があります。明確な原因は分かっていませんが、適切な治療により健康な人と変わらない日常生活を送ることが可能です。多くは軽症~中等症であり、経験を積んだ医師であればクリニックレベルでも治療が可能です。近年新薬が次々と誕生し治療のオプションも増えてきました。

クローン病

小腸と大腸に多くみられますが、口から肛門まで全身のあらゆる消化管に潰瘍を形成します。明確な原因は不明で難病に指定されており、潰瘍性大腸炎とともに「炎症性腸疾患」と呼ばれます。腹痛と下痢が高頻度にみられ、発熱、栄養障害、血便、痔ろうなどが現れることもあります。適切な治療で健康な人と変わらない日常生活を送ることが可能です。潰瘍性大腸炎と共通の薬が多く、近年新薬が次々と出てきています。

大腸憩室症

大腸の内側の圧力が高まり、壁の薄いところが外側に押し出されてできる小さなくぼみを憩室と呼びます。多くは無症状で治療の必要はありませんが、炎症を起こしたり(憩室炎)、出血したりすることがまれにあります。

粘膜下腫瘍

文字通り粘膜の下(大腸の壁の中)にできた「こぶ」のことをこのように呼びます。内側からカメラで見ると表面は粘膜をかぶっているので見ただけでは何か分かりません。組織の検査(生検)では表面の正常な粘膜だけが採取されて診断がつかない場合もあります。筋腫や脂肪腫など治療の必要のない良性のものも多く含まれますが、治療の必要なものもありますので検査が必要です。

虚血性大腸炎

何らかの原因で一時的に血流が悪くなり粘膜が障害されびらんや潰瘍ができます。突然の腹痛の後に血便が出ることが特徴です。多くは軽症~中等症で、自然に治ることがほとんどです。重症になると入院管理が必要です。

痔核

排便時のいきみや便秘などによって肛門部に負荷がかかり、血液の循環が悪くなり毛細血管の集まっている部分が腫れあがることで起こります。できる場所によって症状が異なりますが、出血や痛みが出ることがあります。

感染性腸炎

ウィルスや細菌などの病原体が口から体内に侵入し、腸管に感染することで起こる腸炎です。下痢、腹痛、悪心、嘔吐などがみられます。

大腸カメラ検査の流れ

1

検査予約

大腸カメラ検査はポリープ切除が前提となりますので事前の採血検査が必要になります。また、便秘の強い方などは事前にお腹のレントゲン検査などを行い、前処置の下剤が安全に飲めるかを確認する必要があります。下剤のお渡しも必要になりますので、まず一度外来を受診していただきます。診察し相談の上検査日を決めていきます。
インターネット予約の方は「内科・消化器内科」でご予約ください。

2

検査前日

便になりにくいお食事を食べていただきます(詳細は別紙)。夕食は21時までに済ませてください。水、お茶、スポーツドリンクは夜間も摂取可能です。
寝る前に緩下剤(ピコスルファートナトリウム)を服用していただきます。

3

検査当日

常用されているお薬は、検査予約時の指示通りに服用あるいは中止してください。検査が終わるまでお食事はできません。水、お茶、スポーツドリンクは朝まで摂取可能です。
検査の3-4時間前から腸をきれいに洗う下剤(モビプレップ)を飲み始めていただきます(飲み方は別紙)。お通じが透明になり便(かす)が出なくなれば終了です。当院ではトイレ付個室の前処置室を完備しておりますので、人目やトイレを気にすることなく安心して飲んでいただくことができます。ご自宅で飲まれる方は便が完全に出てしまってから来院いただきます。

4

検査

検査着に着替え、検査ベッドに横になっていただきます。点滴を入れ、鎮痛剤(ペチジン)・鎮痙剤(腸の動きを止める薬:ブスコパン・グルカゴン)を注射した状態で検査を受けていただきます(鎮痛剤を希望されない場合は鎮痙剤のみ)。鎮痛剤は眠くなりませんので眠って検査を受けたい方は鎮静剤(ミダゾラム)を追加いたします。
大腸の奥までカメラを挿入するのに5分ほど要し、15分ほどゆっくり時間をかけて丁寧に観察していきますので、検査時間は20分程度です(挿入困難な方やポリープ切除の状況により所要時間は前後いたします)。
検査中は適宜血圧・脈拍・血中酸素濃度・心電図をモニターしながら、安全に十分配慮して検査を行います。

5

検査後

検査終了後はリカバリールームで休憩いただき、その後医師より検査結果について説明があります(鎮痛剤・鎮静剤を使用しない場合はリカバリールームでの休憩は必要ありません)。鎮痛剤・鎮静剤・鎮痙剤(ブスコパン)を使用した場合、車等の運転はできませんのでご注意ください。

大腸カメラ検査の費用

1割負担 3割負担
大腸カメラ検査
(生検なし)
2,000~3,000円程 7000円程
大腸カメラ検査
(生検+病理組織検査)
3,000~5,000円程 11,000円程
大腸カメラ検査
(ポリープ切除+病理組織検査)
8,000~10,000円程 25,000~30,000円程
  • すべて税込です。
  • 生検とは病変の組織を一部採取して、顕微鏡で確認する検査です。
  • 上記費用に診察料、薬剤料などが別途かかります。
  • 生検やポリープ切除を行った数と部位により料金が変動いたします。

大腸カメラ検査前後の注意事項

  • 検査前日は、体調を整えるため早めの就寝を心がけてください。
  • 鎮痛剤・鎮静剤・鎮痙剤(ブスコパン)を使用された方は、検査後、自転車やバイク、車の運転はできません。どなたかの付き添い、お迎えの手配が必要です。
  • 血液サラサラのお薬(抗凝固薬・抗血小板薬)を内服中の方はポリープ切除ができませんのでお申し出ください。
  • 組織生検を行った場合、出血予防のため当日の飲酒は禁止です。激しい運動やサウナ、長時間の入浴も控えていただき、軽いシャワーなどでお済ませください。
  • 検査後の食事制限はありませんが、なるべく消化の良い物をとるようにしてください。
  • ポリープ切除を行った場合、出血予防のため2~5日程度の間は、激しい運動・飲酒・遠方への旅行などは控えていただいております。刺激物を避け消化の良いものを食べてください。
  • 排便時に少量の血液が混じることがありますが心配いりません。トイレに行くたびに血の塊が出てくるような場合には、ポリープを切除した傷口から出血が続いている可能性がありますのでご連絡ください。(夜間休日は提携の救急病院へ受診をご案内する場合があります)

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